真珠には、本物である事の証明として鑑別書を発行する事があります。
よく、鑑別書が付いていない商品に対して「鑑別書はつきますか?」
というお問い合わせがあります。
販売している私たちとしては、間違いなく本物であるのになぜ鑑別書をそこまで重視されているのだろうか?と思いがちです。
鑑別書が付いていない商品に鑑別書を発行する事。
実は販売者側にとってはしたくない事の一つです。
理由は後ほど書きます。
まず鑑別書を発行する目的として、
1、安心感(本物であることを確かめたい)
2、鑑別書がある事の高級感。
この2つが関係してきます。
鑑別書というのは、非常に立派な台紙にラミネート加工が施されていますので、
「高価な物を購入した」
「本物の証」
という安心感と満足感が得られます。
真珠鑑別関係で有名な真珠科学研究所が発行する鑑別書であれば、ブランド力も付いてきます。
中には本物のパールかどうかを確かめたいという理由で尋ねる方もおられるかも言しれません。
真珠=高額 と思っておられる方は沢山おられるので、非常に安いパールを見かけた際に尋ねたくなるかもしれません。
もちろん中古品をはじめ、真珠に関して詳しくない方が個人で出品している場合は注意が必要です。
個人が気軽に出品できるフリマアプリなどでは、淡水パールをアコヤ真珠や白蝶真珠と記載している方もおられます。
中古品を新品以上の価格で販売されていたり、巻いているのは確かだけれど値段設定が異常だったりすることもあります。
鑑別書をすり替えるという行為も行われているらしい?という声も聞きます。
ご存知なのか?それとも故意なのか?真相は不明ですが、
そのような場合には尋ねる事や、新たに取得してもらう事もおすすめです。
中古品でなく、それ以外の一般的な通販などで購入できるようなパールはほぼ本物と考えてよいと思います。
鑑別発行の目的・真相
多くの方が「鑑別書はありますか?」「なぜ鑑別書がないのですか?」と尋ねる主な理由は、
・該当するネックレスが鑑別機関ではどのような評価になるのか?
という点かと思います。
答えから言ってしまいますと、鑑別書が付いていない商品に鑑別機関で評価すると、
「結果は思わしくない」
という事になります。
鑑別機関で花珠・もしくは高品質として合格してくるパールと、花珠鑑別書がついていないパールは方向性が違う別物と捉えていただいて結構です。
別物というのは、美しいと感じている観点が両者では異なっているという事です。
ですので鑑別機関の基準で高評価を得るためには、高得点を得るための対策を行って珠交換などをします。
もう既に美しかったとしても、そうしなくてはいけないことがあります。
鑑別機関を批判しているわけではありません。
美しいと感じる方向性にずれが生じているだけの事です。
なので鑑別書が初めからついていない商品を鑑別申請すると、鑑別機関の基準では高品質表記ではないので売り物になりません。
この理由から、鑑別無し商品に対して鑑別書を発行して品質を判断する行為は、ほとんどの真珠屋さんは嫌がります。
なので販売者側が独自で品質保証書という物を発行する事もございます。
そのようにして少しでも安心して購入していただけるようにしているのが事実です。
では鑑別書が付いていない商品はだめなのでしょうか?
そんな事はありません。
この点に関しては、鑑別書なし真珠ネックレス【※本当に大丈夫?】
をご覧下さい。