真珠ネックレスの糸を交換しない場合、着用時に切れてしまってパールが地面に散乱する事態に。大切な行事も台無しです。
この記事では普段から安心して真珠ネックレスを着用するために、事前に出来る対策や自分でメンテナンスする方法について解説させていただきます。
パールネックレスの糸替えはどこで?必要な費用は?
パールネックレスの糸を変えるには、自分で交換する方法と、業者に頼んで交換してもらう2つの方法があります。
パールネックレスの糸替えを自分で
当店のおすすめとしては、時間に余裕があり手先が器用な方でしたら、ご自身で真珠ネックレスの糸を交換する事です。自分で糸を交換する事でパールに対する愛着もわき、さらに自身のパールの状態を知るきっかけにもなることでしょう。
もし交換が心配ならば練習用にイミテーションの激安パールを買ってみても良いかもしれません。
真珠に空いている穴の直径が小さいのでネックレス用の針が必要になりますが、針と糸さえそろえれば自分で交換が可能です。個人的には特別に技術がいるとは思いません。
オールノットなども難しいと言われていますが、コツさえわかればそこまで難しいと感じたことはありません。技術よりも面倒というイメージの方が強いのがオールノットです。
オールノットとは、パールとパールの間全てに結び目を作って仕上げる方法です。中国の淡水真珠では基本的にオールノットが採用されることが多くなっています。
日本ではごくまれに用いられますが、
- 糸が切れた際にパールがバラバラにならない
- 糸やワイヤーで仕上げるよりも更にしなやか
上記の理由で一部の方に愛されている加工法です。
糸替えを自分でするのに揃えるべき材料
①GPT糸
ロールで買うと長くて高いので個人の方は使いきれません。そこで、メルカリなどで販売されている小分けが安くてお勧めです。
②ビーズ針
このビーズ通しは、イオンモールなどの裁縫店などで見つかるかもしれません。
・パールの順番や向きを間違えないようにする。
糸替えの方法はYouTubeで検索すれば出て来ます。
糸替えを業者に委託する場合の費用は?
時間がない・不安という方は、やはり専門の業者に委託する事をおすすめします。加工法にもよりますが大体3000円前後を目安にしておくと良いと思いますが、もっと安いお店も見つかるかもしれません。オールノットはもう少しする可能性もあります。
パールネックレスを購入すれば糸替えサービスを無料で実施していることもあります。
当店でもステンレスワイヤーから糸替え、他店で購入されたお持ちのネックレスをステンレスワイヤーに変更するなどのサービスを実施していますが、基本的にステンレスワイヤーで販売する事がほとんどなので、メンテナンスで利用される方は年間で数回です。
具体的な費用を知りたい方は、楽天市場などでお探しになるのも良いかもしれません。評価の良いお店であれば安心にもつながります。
自分のパールネックレスは糸ではないかも?
パールネックレスの糸交換をする前に確認するべきことは、糸でない可能性がある事です。
日本国内で購入した・もしくは購入する真珠ネックレスの場合、主に2パターンが存在します。
- ステンレスワイヤーで組んでいる
- 糸で組んでいる
真珠ネックレスが糸なのか・ワイヤー仕上げなのかを確認する方法は以下の通りです。
真珠ネックレスが糸なのかワイヤーなのかを確認する方法
方法は簡単です。
ステンレスワイヤーの場合
留め具とパールを繋いでいる場所に圧着パーツが付けれられている場合、ステンレスワイヤーでほぼ間違いありません。
種類はいくつかありますが、共通点としてパールと留め具(クラスプ)間に小さなパーツが取り付けられている事。
糸の場合
真珠ネックレスが糸で組み上げられている場合、留め具とパールの間には何もありません。
よく見ると質感から糸である事も確認できるので断定できます。
パール糸替えトラブルを防ぐために
トラブル防止のためにも、真珠のネックレスを組むのは糸が良いのか、ステンレスワイヤーが良いのかをまとめておきます。一般的な見解は以下の通りです。
- 糸はしなやかで仕上がりが良く見た目も良いが、定期的に交換の必要がある。
- ステンレスワイヤーは楽でお店側にメリットがあるが、時として切れる事がある。
真珠専門店は糸を勧める傾向にありますが、当店では専門店でありながらもステンレスワイヤーを採用しています。
その理由を挙げます。
・見た目が悪いのはガチガチに組むのが原因。適正に組めば糸と同じ見た目になる。
・ワイヤーが切れてしまう極端に曲げるシチュエーションなど、通常使用ではありえない。
・メンテナンスの必要が少なく、組むのも簡単でお店も購入者にもメリットがある。
なを、毎日長時間着用されたり、24時間つけっぱなしという場合には、ステンレスワイヤーにおいても定期的にメンテナンスが必要になります。
もし当店以外での購入を検討される方は、通常は糸の方がメリットがあるかもしれません。
パールの糸メンテナンスはいつ頃?切れる前のサインは?
トラブル防止にも、真珠ネックレスに使われている糸についてもう少し詳しく書いていきます。
古いネックレスでなければ、日本国内でよく利用されている真珠ネックレス用の糸は、グンゼ社から発売されているGPTという糸を使用します。
この糸は、同じ太さのステンレス糸よりも引っ張り強度においては優れているという非常に強力な糸です。
お値段は普通の糸よりも高く、1000mですと3000円前後です。
当店でも糸を使用する場合GPT繊維を使用していますが、一般家庭で見かけるポリエステル製のものと比べるとだいぶ硬い印象です。
この質感を見ると切れるという印象はまずないので、数年くらいでは交換の必要はありません。
もちろん、ポリエステル製や絹糸を使用する場合もありますので、中古ネックレスの場合は早めに交換が必要です。
結局糸交換はいつがいいのか?
法律で点検が決まっているわけではないので、自分で判断する事が大切です。糸が切れそうなのか大丈夫なのか、目視で大体の事はわかります。
汗を沢山吸い込んでいて劣化しているのであれば、糸が黄色くなっているかもしれません。ぼろっと糸の一部が出て来ているかもしれません。
人間の目で判断して、大丈夫なのか大丈夫でないのかの判断はプロでなくても可能です。
使用頻度や環境は人それぞれなので、これを仮に3年とか5年とか言ってしまうと、ハードに使用している人が点検を怠ってしまい予想以上に早く切れる事態が生じる可能性がありますので当店では言いません。
真珠のお手入れ方法も確認しておく
パールネックレスは定期的にメンテナンスが必要です。糸交換以外にもお手入れを怠っていると早期劣化に繋がるからです。せっかく糸交換をしていても、一番大切なパールが劣化してしまってはどうしようもありません。
そうならないためにも、お手入れの方法も知っておく必要があります。
定期的なお手入れの習慣が身についていれば、糸切れのトラブルが発生する可能性は少なくなります。
まとめ
真珠ネックレスの糸に関する疑問は、まず自分のネックレスが糸であるかワイヤーであるかを知ることが大事です。
それに加え劣化の兆候を知る為にも状態を定期的に観察し、必要に合わせて交換・ご自身でトライする事で長くご使用いただけます。