
「真珠ネックレス、使ったあとってどうすればいいの?」
実は、“拭き取り”と“保管の工夫”だけで、真珠の輝きはずっと長持ちします。
この記事では、初心者でもできる簡単なお手入れ方法を3ステップでわかりやすく解説。さらに、絶対にやってはいけないNGケアや、プロの対処法も動画付きで紹介しています。
「もう手遅れかも…」と不安な方でも大丈夫。今日からすぐ始められる内容なので、ぜひチェックしてみてください。
この記事でわかること
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真珠の美しさを保つためのお手入れの基本
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今日からできる簡単お手入れステップ
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真珠を傷つけないためのNGケア
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長く愛用するための本格的なお手入れ
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購入前から始める輝き対策
真珠の輝きを守るために
まず真珠の輝きが失われる原因を知って、なぜ真珠のお手入れが必要なのかを感覚的に理解しましょう。
真珠ネックレスのお手入れが必要な理由|劣化を防ぐ基本知識
真珠は、貝の中で育まれる有機質の宝石です。主成分である炭酸カルシウムとコンキオリン(タンパク質)が層状に重なり合う構造は、真珠特有の美しい輝きを生み出す一方で、酸や熱、乾燥、摩擦などの外部刺激に弱いという特徴も持ち合わせています。
そのため、ダイヤモンドやルビーなどの鉱物からなる宝石とは異なり、真珠はその繊細さに合わせた特別なお手入れが必要となるのです。
しかし、上記のようなデリケートな一面もあれば、想像以上に強い性質も持ち合わせています。
以下の動画をご覧いただければ、パールが予想以上に強い事を理解できるでしょう。
真珠のお手入れ要注意リスト
食品 | 果物・ジュース・酢・ドレッシング・マヨネーズ・アルコール飲料・アイス・コーヒー・醤油・油・水道水 |
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化粧品 | ヘアスプレー・マニュキア・除光液・日焼け止め・ハンドクリーム |
洗剤 | 漂白剤・食器用洗剤・洗濯のり |
その他 | マーカー・インク・灯油・石油・ペンキ・プール・温泉・直射日光 |
オレンジのマーカーは特に気を付けて下さい。
この真珠独特の性質を知ったうえで、輝きが失われる原因と対策・お手入れ方法を考えていきます。
真珠の輝きを損なう原因を知る:適切なケアで美しさを保つ
真珠の輝きが失われる原因は、主に以下の5つが挙げられます。
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汗や皮脂: 真珠の表面に付着すると、光沢が失われ、黄ばみの原因にもなります。
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化粧品・香水: 含まれる成分が真珠を変色させたり、表面を曇らせたりすることがあります。
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空気中の汚れ: ホコリや排気ガスなどが付着すると、真珠本来の輝きが損なわれます。
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乾燥: 真珠層が剥離したり、ひび割れたりする原因になります。
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摩擦: 硬いものと擦れると、表面に傷がつき、光沢が失われます。
これらの原因を理解し、適切なお手入れを行うことで、真珠の美しさを最大限に保つことができます。
真珠ネックレスのお手入れ方法|初心者でもできる簡単3ステップ
ここでは、真珠ネックレスの輝きを保つために、今日からすぐに始められる最も簡単で効果的なお手入れ方法を、3つのステップに絞って解説します。
真珠ネックレス使用後のお手入れ|やわらかい布での拭き取り
真珠ネックレスを身につけた後は、汗や皮脂、化粧品などの汚れが付着しています。放置すると真珠の劣化に繋がるため、できるだけ早く汚れを落とすことが重要です。
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使用する布: 柔らかく、けば立ちのない布(真珠専用クロス、メガネ拭きなど)
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拭き方: 真珠の表面を優しくなでるように、力を入れすぎずに丁寧に拭き取ります。
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ネックレスの場合: 真珠一つひとつを丁寧に拭き、糸に負担がかからないように注意しましょう。
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ティッシュはNG: 意外と硬く、けば立ちやすいため、真珠の表面を傷つける可能性があります。
素材で選ぶ:お手入れクロスは「優しさ」が決め手
真珠のお手入れに最適なクロスは、真珠の繊細な表面を傷つけることなく、汚れを効果的に落とせるものです。以下の素材のクロスがおすすめです。
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真珠専用クロス: 真珠のために作られた、最も安心な選択肢です。
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高品質マイクロファイバークロス: 汚れをしっかり吸着し、優しく拭き取ります。
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天然セーム革(鹿革): 真珠を傷つけることなく、上品な光沢を引き出します。
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シルク製の布: 非常に柔らかく、真珠に優しい素材です。
避けるべき素材
研磨剤入りの布、けば立ちやすい布、硬い素材の布は、真珠を傷つける原因となるため避けましょう。
真珠ネックレスのお手入れでやってはいけないNG行動とは?
誤ったお手入れは、真珠を傷つけ、その価値を損なう原因となります。以下のNGケアは絶対に避けましょう。
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研磨剤や強い化学薬品の使用: 真珠の表面を削ったり、変色させたりする可能性があります。
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超音波洗浄機の使用: 強力な振動が真珠にダメージを与える可能性があります。
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高温や急激な温度変化への暴露: ひび割れの原因となることがあります。
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硬いブラシや粗い布での摩擦: 表面に傷がつく原因となります。
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長時間の水への浸け置き: 真珠内部に水が浸透し、変形や光沢の低下を招くことがあります。
真珠ネックレスの保管方法|湿気・乾燥から守るお手入れ術
真珠ネックレスを補完する場所は、直射日光や高温高湿を避け、できるだけ専用のケースに入れるようにします。
ケースにも様々な種類がありますが、
・桐箱
・パールキーパー
などは適切に真珠ネックレスを保管できるアイテムとして有名です。
真珠ネックレスのお手入れで困ったら?専門店に相談すべきケース
日常のお手入れに加えて、定期的なクリーニングを行うことで、真珠の美しさをより長く保つことができます。
定期的なクリーニング:プロに依頼?それとも自分で行う?
定期的なクリーニングの方法は、大きく分けて以下の2つがあります。
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プロに依頼する
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メリット: 専門知識と技術により、真珠の状態に合わせた最適なクリーニングを行ってもらえます。自分では落とせない頑固な汚れも落とせる可能性が高く、安心感があります。
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デメリット: 費用と時間がかかります。
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自分で行う
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メリット: 自宅で手軽に行え、費用を抑えられます。
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デメリット: 誤った方法で行うと、真珠を傷つけてしまう可能性があります。
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大切な真珠は、1年に1度を目安にプロのクリーニングを依頼し、日頃のお手入れは自分で行うなど、状況に合わせて使い分けるのがおすすめです。
自宅でできる本格クリーニング:必要なものと正しい手順
ごく軽い汚れであれば、自宅でもクリーニングが可能です。ただし、以下の点に注意し、正しい手順で行うようにしましょう。
必要なもの
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中性洗剤(おしゃれ着用など)
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清潔なぬるま湯(人肌程度)
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柔らかい布(真珠専用クロスなど)
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清潔なタオル
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乾燥場所(風通しの良い日陰)
手順
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ぬるま湯に中性洗剤をごく少量溶かす(目安:水 500ml に 1 滴)
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真珠を短時間浸す(数秒程度)
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柔らかい布で真珠の表面を優しく拭く
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清潔なぬるま湯で軽くすすぐ
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清潔なタオルで丁寧に水分を拭き取る
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風通しの良い日陰で完全に乾燥させる
重要な注意点
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漂白剤やアルカリ性洗剤は絶対に使用しない
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熱湯は避ける
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強くこすらない
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ネックレスは糸に負担がかからないように注意する
なるべく拭き取りのみでメンテナンスするようにしましょう。
購入前から始める真珠の輝き対策
真珠を長く美しく保つためには、購入前から対策を講じることも有効です。以下の2つの方法についてご紹介します。
PS加工:真珠自体を強くする
真珠の成分を炭酸カルシウムからフッ素カルシウムに変えることで、耐久性を高める加工技術です。これにより、汗や汚れ、紫外線などによる劣化を防ぎ、真珠本来の輝きを長く保つことができます。
オールノット加工:汚れの侵入を防ぐ
ネックレスや連の糸の結び方を工夫することで、真珠と真珠の間に隙間を作らないようにする方法です。これにより、汚れが真珠の内部に侵入するのを防ぎ、劣化を抑制する効果が期待できます。
真珠のお手入れに関するQ&A
真珠のお手入れについて寄せられるよくある疑問や実際の失敗例をもとに、正しい対処法・予防策をご紹介します。
- 真珠がくすんでしまった!輝きを取り戻す方法は?
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軽いくすみや汚れであれば、柔らかい布で優しく拭き取ることで改善する場合があります。真珠科学研究所のリフレッシュクロスも効果的です。ただし、傷や劣化が原因の場合は、専門業者への相談をおすすめします。
- 真珠が変色してしまった!原因と対策は?
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汗・皮脂・化粧品・紫外線などが主な原因です。着用後は柔らかい布で丁寧に拭き、真珠に悪影響を与える成分を残さないようにしましょう。保管時にも注意が必要です。
- 真珠の保管方法は?
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直射日光・高温多湿・乾燥を避け、他のアクセサリーと接触しないよう、専用の袋やケースに個別保管しましょう。桐箱やパールキーパーなどの専用ケースもおすすめです。
- やってはいけないお手入れは?
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- お風呂やシャワーでの使用:真珠層が劣化し、輝きを失います。
- 直射日光への放置:紫外線によってテリが失われます。
- 子供が遊ぶ場所に放置:汚れや変色の原因になることがあります。
- 水道水に浸ける:塩素やミネラルがテリを損なうことがあるため、ぬるま湯を使用しましょう。
- 汚れてしまった場合の対処法は?
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柔らかい布にぬるま湯を含ませて優しく拭き取り、乾いた布で水分をしっかり拭き取ってください。強くこすったり、洗剤を使用するのは避けましょう。
まとめ|真珠ネックレスのお手入れと保管で美しさを長持ちさせるには
この記事では、真珠の美しさを保つためのお手入れ方法を、最も重要なポイントに絞って解説しました。真珠は、適切なお手入れを行うことで、世代を超えて受け継ぐことができる宝石です。それは、まるで愛情を込めて育てるように、優しく、丁寧に扱うこと。そして、定期的に状態を確認し、必要に応じてプロの力を借りることも大切です。
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