
真珠ネックレスの相場は、10万円〜40万円前後が一般的。
テリ・巻き・サイズ・種類の4要素で価格が決まります。この記事では「買って後悔しない」判断軸をプロが解説します。
真珠ネックレスの相場とは?【ざっくり金額別に解説】
真珠ネックレスの相場を知るには、まず用途別に分けて考えるとわかりやすいです。
- 冠婚葬祭向け(定番):10万円〜40万円
価格が何十万も差がありますが、冠婚葬祭用として恥ずかしい品質の最低ラインが10万位である事を知る必要があります。
- 普段使い・カジュアル用途:5万円前後〜
カジュアル用途の場合、歪な形をしたパールも検討範囲に入るため、安くなります。
- 高級グレード(花珠・越物):30万円以上
パールのグレードに上限がないので、花珠鑑別書付きの相場がいくらかで大体相場を確認できます。
人気の価格帯は?
真珠ネックレス専門店Elegant Pearlでは、毎年売れ行きが良い相場価格とパールサイズを売上げデータを元にオンライン上で包み隠さず公開しております。
一部のサイトでは当サイトの過去データを使用している様子が見られますが、最新のデータは当サイトのみに記載しております。
Elegant Pearl売上人気ランキング(2024年実績)
人気の価格帯ランキングTOP3
- 🥇 15-19.9万円
- 🥈 20-24.9万円台
- 🥉 10-14.9万円台
人気のパールサイズランキングTOP3
- 🥇 8.0-8.5mm
- 🥈 8.5-9.0mm
- 🥉 7.5-8.0mm
※データは弊社オンラインショップ販売実績による
▶ 真珠の「品質」と「サイズ」で大きく価格が変動
真珠ネックレスの価格や相場は、珠サイズによっても大きく変わります。一般的には珠サイズが大きくなればなるほど値段は高くなります。
市場でよく出回っている価格帯ごとの特徴
10万円というお値段は、百貨店やデパートでは難しい価格帯。通販や店頭でも真珠専門店であれば傷があってもテリが良いネックレスが入手できる可能性大。
通販で人気の価格帯は8mmサイズや8.5mmサイズの20万前後で、花珠鑑別書はつかなくてもしっかり巻いたテリのあるネックレスが検討範囲に入れられます。
もし百貨店などで20万位の予算の場合、7.0mmサイズなどパールサイズを小さくすれば見つかる可能性もあります。
30万を超えて来ると通販では花珠鑑別付きネックレスが手に入りますが、百貨店などでの店頭では100万に迫る価格設定となる事も珍しくありません。
冠婚葬祭用は品質に加え「セット内容」も価格に影響
通販の場合はピアスやイヤリングがセットになっている事が多いですが、百貨店やデパートではピアスを別で買う必要がある場合も考えておく必要があります。
ペアのピアスをセットにする場合、ネックレスと色味が合わなかったり数万円別に支払う必要が生じるため、ペア付きになっているセット商品がおすすめです。
30万円以上の花珠は資産・贈答目的も含まれる
近年パールネックレスの相場が著しく上昇した事から、高額なパールは資産や贈答目的で買われる方も増えてきました。
ただ当店の立場としては、今現在の相場を見ると投資目的での購入はお薦めしておりません(上がるところまで上がり尽くしたのが理由です)
真珠ネックレスの価格差が生まれる3つの理由
このセクションでは、真珠ネックレスによってなぜ数十万も価格差が生まれるのかを簡潔に解説します。
1. テリ・巻き・キズ:見た目の美しさに直結
真珠ネックレスが美しいと見える原因には以下の要素が関係しています。
巻きが厚いほどテリが強く、高価格に
真珠が輝きを放つ原因は、真珠核に真珠層が何層にも積み重なる事から生じます。この巻きが綺麗に積み重なって厚みがある状態が価値を分ける要因の一つです。
↑外側が巻きの薄いアコヤ真珠で内側が巻いている花珠真珠↑
ホイップクリームがたっぷり盛られたケーキ→厚まきの真珠と同じ
たくさんクリームが入っているシュークリーム→真珠が巻いている現象と似ている。
薄巻きの真珠というのは、真珠の層(例えのクリーム)が薄く、価値が低く、すぐ劣化するので価格も安くなります。
キズの有無や位置も重要(中央か裏面か)
真珠ネックレスの価格に大きく影響してくるのが、キズの状態とその位置です。
キズが少なく表面が綺麗なパールほど、値段は著しくしく高くなり、このキズ要素が原因で価格が数十万という差に繋がる事もあります。
またキズがあったとしても、それが中央の目立つ位置にあるのか、それとも留具付近にあるのかで価格は確実に変わります。
例えば無傷の花珠真珠ネックレスというのは中々見つかりませんが、多くの花珠真珠ネックレスはクラスプ(留め具)付近にわずかなキズやエクボがある事が多いです。
2. 真珠の種類(アコヤ・淡水・南洋)
真珠ネックレスの相場、価格に影響する要因として真珠の種類があげられます。これを間違えてしまうと、値段が理由で失敗する事があります。
アコヤ真珠が日本では最もフォーマル用途に適する
アコヤ貝から採れる日本の真珠を代表するパールです。いわゆる10〜40万といった相場を形成しているのが、このアコヤ真珠です。
淡水パールは価格が安く、普段使い向き
日本において淡水パールは安価な存在(普段使い用)として知られています。
生産量が多く、そのほとんどが中国からの輸入品である事からも、日本市場においてはアコヤ真珠がほとんどを占めています。
淡水パールは、真珠に詳しくない人から見れば見分ける事が出来ない人も沢山います。
↑左が淡水パール・右がアコヤ真珠↑
また淡水パールは本真珠や池蝶本真珠などと表記される事があり、安価な価格設定が魅力でアコヤ本真珠を買いたい方が間違えて淡水パールを購入する事例も見られます。
南洋パール(白蝶・黒蝶)は大型で高額
南洋パールはホワイト系やゴールド系、グリーン系、黒系など多彩な色が魅力的ですが、大きなサイズでは15mm以上なども存在します。
アコヤ真珠とはまた違った相場価格を持っており、キズがなく形状が整っている白蝶ネックレスなどは、3桁のお値段は当たり前です。
↑白蝶真珠14㎜ビッグサイズ・オーロラヴィーナス鑑別付き↑
3. ネックレスの長さやセットの有無
真珠ネックレスの相場や価格に影響を与える要素としては、長さと使用している留め具やピアスの素材(地金)も関係します。
42~43cm前後が標準。ロングは価格が上がる
ネックレスの標準的な長さは40cm +留め具の長さで42cm〜43cmとなりますが、長さが45cm以上ある場合やロングの80cm、120cmの場合は当然高くなります。
注目すべき点としては、販売側は40c単位が売りやすいという事です。
70cm台や100cmなどの場合は珠が余ってしまうので、2セット分もしくは3セット分の価格となる可能性が高いです。
イヤリング・ケースなどの付属品の有無も価格に反映
真珠以外の要素として、ピアスやイヤリング、留め具に使われている地金の価格高騰です。
現在ケースなどを含めて付属品の原価が著しく高騰しており、結果として真珠ネックレスを製品化した際のコスト、相場が上昇しています。
使用している付属品の材質を見直す事でも若干安く買える可能性がある事を覚えておいてください。
相場を知っておけば失敗を防げる
このセクションでは、実際に購入するに当たって失敗する事例を具体的に知り、良い買い物となるようにサポートさせていただきます。
よくある3つの失敗例
- 安すぎるネックレスで後悔:人工処理や照り不足
安価なネックレスが危険な一番の原因はテリ不足(薄巻き)です。安いシュークリームを買うとクリームが少ししか入っていないように、安くても見た目が綺麗に見えるパールはテリが不足していて真珠層が薄いため、すぐに劣化して使えなくなります。また過度の調色や染み抜き加工によってパールにストレスがかかる加工がされている場合もあります。
- 「花珠」と書いてあるだけで判断:鑑別書の発行元を確認
高品質=花珠という認識が広まっていますが、「花珠」というグレードに共通基準があるわけではありません。真珠の専門機関としての有名どころは「真珠科学研究所」と「真珠総合研究所」の2社です。それ以外の会社が発行する花珠鑑別書が付属する商品は、合格基準が低く安価で販売されることがあります。(必ずしもダメとは限らない)
花珠真珠は、その性質上キズの状態にクローズアップされることが多く、傷がなくても巻いていない薄巻き品質にあたることも沢山見受けられます。「花珠」真珠は「安さ」に注目するのではなく、お店の信頼性に注目することが良い買い物をするコツです。
- 百貨店で買えば安心、は誤解:価格にブランド代が含まれている
百貨店やデパートの真珠ネックレスは安心というイメージがありますが、基本的に通販での相場と百貨店での相場は全く異なります。綺麗にショーケースに並べられていると高級そうに見え、その値段の高さから通販とは全くの別物だと思い込みがちですが、「同じ場合もあれば」「違う場合もある」のが真珠屋としての個人の意見です。
多くの場合ブランド料金などが含まれていることから高くなる傾向がありますが、なぜ高いのか、品質として通販の物とどう違うのかを見極めて納得の上で購入するのが百貨店やデパートにある店頭販売のメリットと言えるでしょう。
真珠ネックレスの価格帯別おすすめ相場と商品紹介
真珠ネックレスの売れ行き相場として、10万、20万、30万位が一般的です。この3つの価格帯から、ベストの商品をご紹介させていただきます。
10万円前後:テリ巻き重視のお値打ち品
テリと巻きにこだわったセット。少しキズはあってもテリの強さで十分補えるお値打ち品質
20万円前後:無調色・品質重視の冠婚葬祭向け
高品質な花珠同クラスのテリで、着用して目立たない程度のキズグレードで安心感あり。
30万円以上:一生物の花珠品質を求める方に
大粒8.5㎜や越物・花珠鑑別書付きがこの価格帯。
真珠ネックレスはネットと店舗、どちらで買うべき?
相場の違いを知った上で、ネットと店舗どちらでの購入がおすすめか最後に簡潔に取り上げます。
店舗のメリットと価格の傾向
実店舗最大のメリットは、手にとって商品を見れたり着用して自分に合っているか確認できる事。
自分に似合うかどうか分からなくても、スタッフに聞いて適切な商品を見つける事ができるのが最大のメリットです。
ただデメリットは価格が高い傾向にある事、本当にその値段を出すだけの価値ある真珠ネックレスであるかどうかは、プロでないと判断出来ない事です。
価格にはブランド代・接客料が上乗せされている可能性も含めて総合的に判断する必要があります。
ネット通販のメリットと選び方
ネット通販サイトで真珠ネックレスを検討する場合、百貨店と同じ様な品質が半分の値で購入できる可能性も十分あります。
・同じ品質でもコストカットで安価に
そして真珠専門店ならではのコスパの良い商品やこだわりの品が見つかる可能性もあります。
手間がかかっても実物の商品画像や動画を掲載し、通販購入者の不安を解消しようと企業努力しているサイトはいくつか見つかるでしょう。
・専門店なら写真や証明書で判断材料が豊富<
そして、通販サイトで真珠を購入する際にはアフターサポートも重要な判断材料になります。
返品保障や電話相談、即納体制が整っているかも事前に確認しておきましょう。
ただ、真珠に関しては購入から製品化に至るまで特殊な加工が伴ったりする為に、返品に応じる場所は少ない可能性も考慮に入れましょう。
セットのピアスなどは肌に触れる商品の為、安易に返品する行為はお店側の負担となります。
・返品保障・電話相談・即納体制が整っているか確認
よくある質問
- 真珠ネックレスの平均的な価格は?
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冠婚葬祭向けで10〜40万円前後が主流で、サイズや品質により変動しますが、特に売れ筋なのは20万前後の価格帯です。
- 8mmは小さい?何mmが相場ですか?
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8mm〜8.5mmが日本においては定番サイズで、冠婚葬祭にも問題なく使用できます。40代や50代以降には8.5-9.0㎜も多く支持されます。
- 花珠と書いてあれば安心ですか?
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花珠には検査機関ごとの基準差があります。信頼できる機関(真珠科学研究所・真珠総合研究所など)の真珠専門の鑑別機関が認めた花珠鑑別書付きが望ましいです。
まとめ:相場を知れば「高すぎず、安すぎない」最適な一品が見つかる
真珠ネックレスは、一生に一度の大切な買い物。価格の相場を知り、安心して選べる専門店からご検討ください。